人気ブログランキング | 話題のタグを見る


割と毒舌・辛辣。


by turtle1980

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

中国史雑談

今週発売されたスペリオールに掲載された「覇-LORD-」にて。
関羽が「この愚弟がァ!」と張飛をぶん殴っていた。画期的。

そして今週も「蒼天航路」は休載だった。凹。

そして噂の海洋堂三国志フィギュア、結局オークション活用で彩色版全5種を揃えた。チェ・ジウも吃驚!(←韓国旅行に行った母親からのお土産。確かにチェ・ジウ好きだって言ったけどさ、まさかお土産でこんなミーハーなものを買ってくるとは。まぁ、飾ってる僕もどうかと思いますが・笑)

中国史雑談_a0025257_17471638.jpg


マニアックですんません。
ここまでやると「三国志マニア」と思われるかも知れませんが、ちょいと違うんだな。三国志に限らず、中国史全般が好きなんですわ。
なんてったって大学で古代中国史を専攻してしまいましたから・・・(^^;

ここまでになったきっかけ・・・ってのは、決して三国志ではなく、高校時代、古文の時間に読んだ「四面楚歌」の項羽だったりする。

ここから先は、ディープに中国史に関して語りますので、興味ある方のみ、お読みくださいませ。相当長いので、お覚悟を。



力抜山兮気蓋世  時不利兮騅不逝
騅不逝兮可奈何  虞兮虞兮奈若何

我が力は山をも引き抜くほどであり、我が気力・魂は天下を制圧することができるほどだ。
だが時代は私に味方せず、愛馬の騅も動かない。
騅よ、お前が進まねば一体どうしたら良いのか。
そして(自分が死んだ後に残していかなければならない)虞よ、虞よ、お前をどうすれば良いのだろうか・・・


始皇帝が没した後に繰り広げられた項羽と劉邦の争い。当初は項羽が優勢だったが、集まってきた軍師や武将の力もあり、少しずつ、劉邦の軍が項羽の軍を追い詰めていく・・・。やがて、垓下(がいか)というところに立てこもった項羽の軍。それを取り囲むように、劉邦が軍を構え、周囲からは項羽の故郷である楚国の歌が聞こえてくる。その歌を聴き、項羽は思う。
「敵の軍の中に、こんなにも楚国の人間がいるのか・・・。
楚国は、すでに占領されてしまったのだろうか・・・。」
と。そして、自分の最期を悟り、この歌を歌う。そして歌い終わった後に、自分の愛妾である虞美人を自らの手で殺し、勝ち目のないと分かっている戦いをあえて挑み、その中で、命を落とす・・・

悲しいと思いませんか?
正直、高校時代の古文の時間にこの話を勉強したとき、あまりにも悲しくて、涙がこぼれそうになったのを覚えてます。西洋史好きだった僕が中国史に目を向けた瞬間でした。この辺りのことは、司馬遼太郎が「項羽と劉邦」の中で詳しく書いてますが。(でも、正直、この「項羽と劉邦」はあんまり好きじゃないです。この小説を読む前に、漢文で史記を読んだ時のインパクトが大きかったせいかも。)


自分が負けたのは力の差ではない、時代が私を滅ぼすのだ。

愚直なまでにまっすぐに生きた項羽が死期を悟り、歌うこの歌。
その志を遂げることなく終わるのはあまりにも無念だったろう。

けれど、この話を知ったとき、僕は心のどこかで憧れを感じました。
こうした揺るぎない信念を持ち、一つの目的に向かって真っ直ぐに生きるってのは、今、僕らが生きるこの時代には考えられない。もちろん、人によってはこういう「信念」と呼べるものを持っているのかも知れないけれど、少なくとも僕にはなかったんです。高校生当時も、今も。・・・だからかも知れないですね、こんなにも印象に残ったのは。そして羨ましく思ったのは。

同じような理由で明末の中国に登場し、反乱を起こして明を滅亡させ、目的を達したかに見えた・・・にもかかわらず、その直後、呉三桂という武将と清の軍の前に敗走し、自殺して最期を遂げた武将、李自成も好きだったりする。
このあたりのことを皇なつきという漫画家が「黄土の旗幟のもと」という作品の中で描いてますので興味のある方はどうぞ。

・・・とまぁ、こんなことを思って、妄想してるヤツです、管理人turtle1980は。
でも、歴史小説や歴史漫画を読んでると、そこに描かれる人物の生き方にひどく共感したり、魅力を感じたりすることが多いです。まぁ、簡単に言っちゃえば、子供が特撮ヒーローに憧れるのと同じ、ヒロイズムへの憧れに過ぎないのかも知れないんですが。でも、今はそう簡単には出来ない生き方だからこそ、憧れる・・・ってのは、一つの感情として至極自然なものじゃないかな、と。そして、その感情は、自分の心のどこかに、静かに、でも確実に存在し、今後の生き方に、ほんの少しは、影響を与える・・・そんな気がする。


まぁ、こんなこと書いてますが、大学ではこういう史上の人物の研究をしたわけではないです、念のため。・・・でも、昔を思い出してみると、古文の授業で扱った「四面楚歌」が今の僕に与えた影響ってのは、でかいな。
by turtle1980 | 2004-10-10 17:55 |

つぶやき

カテゴリ

全体
日常
東北風景・自然の生き物
ジャンク写真庫(仮)

映画・ドラマ

音楽
政治・経済・社会
2011.3.11東日本大震災
自己紹介
★ケータイ★
●旅行記●
ローマ 2003.2.15~17
フィレンツェ 2003
ヴェネツィア 2003
ミラノ 2003
パリ 2003
ソウル 2008
名古屋2009
五所川原立佞武多2010
新潟・長岡2011冬
未分類


★「写真素材PIXTA」様内にて、様々な媒体でご利用いただける写真素材の販売を始めました。
2010.8.31

人気ブログランキングへ
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ
にほんブログ村 写真ブログ 東北風景写真へ

★ブログランキング参加しました。ぽちっとお願いします♪

★連絡先
turtle1980@excite.co.jp

以前の記事

2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 05月
2012年 03月
more...

フォロー中のブログ

日本の行く末
今日のお楽しみ
みえない 
エゾロック参加準備記'17
山崎絵日和 黎明編
掬ってみれば無数の刹那
マイ・ファニー・タクシー
快適な毎日を ㈱ヨシダイ...
not found
好古
週間山崎絵日和
Precious*恋するカメラ
糸巻きパレットガーデン
ふみや☆事件簿 沈黙の要塞
オルガニスト愛のイタリア...
万年筆でサラサラ落書き

検索

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧