割と毒舌・辛辣。
by turtle1980
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辻村深月 「冷たい校舎の時は止まる」
先日読んだ小説。
「冷たい校舎の時は止まる」
辻村深月 著
雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。
開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。
凍りつく校舎の中、2ヶ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。
でもその顔と名前がわからない。
どうして忘れてしまったんだろう・・・。
・・・・・・えー、はい、一風変わった学園・青春モノ。
自分たち以外が誰もいない、時が止まった空間に閉じ込められた8人の高校生たち。
優等生、不良、クール、ギャル系、大人しい系・・・・・・
「にっがーい。何これ、砂糖入ってないの!?」
「言うなら、飲むなよ。男は黙って、ブラックコーヒー!」
・・・なんて会話に背筋に寒いものを感じながら読み進めていく中で、だんだんと垣間見える何者かの「悪意」。どこにでもいると思われた高校生たちにもそれぞれ深い悩みがあることや複雑な環境におかれていることが描かれて・・・やがてそれぞれが抱える「心の闇」を容赦なく突きつけられ、対峙して・・・それに耐え切れなくなったその時、この不思議な世界から一人、また一人と姿を消していく・・・・・・。
最初は高校生の日常会話に作者の妄想めいたものを感じて「サムいな・・・」なんて思ってたんですが、読み進めていくうちに徐々に違和感を感じ始め、一人目が姿を消したあたりからはもうヤミツキになってました。8人それぞれが個性豊かに描かれてるので感情移入しやすくて、それゆえに「次は誰が消えるの?!」「誰が最後に残るの?!」なんて、もうハラハラ。上下巻、京極夏彦クラスの分厚さなんですが、気付いたら土日丸々ずっっっと読んじゃってた。
それにしても、あの高校生くらいの年代って、ホントいろいろ悩んでたな。
特に人間関係のことは、けっこういろいろと。仲いい奴にちょっとそっけない態度をとられると、それだけで嫌われてるんじゃないか、何か気に障ることをしたんじゃないか、とか悶々と考えてみたり。小説の中で描かれる8人の高校生それぞれの「悩み」にも、自分自身や身近にいたクラスメイトたちの姿を思い出して「あぁ、分かるなー」とか「アイツはこんな感じで悩んでたのかなー」なんて。小説の中で、彼・彼女らの抱える悩みに対して、そこから解放させてあげるような明確な「答え」は提示されない、けれども思春期誰もが何かしら悩んで、答えを見つけ出せないまま、いつしか成長し、オトナになっていく・・・そんなもんなのかも知れません。
教室に並んだ40人分の机とイス。
窓から見える校庭。黒板とチョークの匂い。
休憩時間のざわめいた雰囲気。
チャイムの音と「ほれ、授業始めるぞー、早く教室に入れ!」なんて先生の声。
なんか、そんなガッコーの独特の雰囲気が心の中に蘇ってくる小説。
たまにはそんなことを思い出すのも、いいもんです。
「冷たい校舎の時は止まる」
辻村深月 著
雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。
開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。
凍りつく校舎の中、2ヶ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。
でもその顔と名前がわからない。
どうして忘れてしまったんだろう・・・。
・・・・・・えー、はい、一風変わった学園・青春モノ。
自分たち以外が誰もいない、時が止まった空間に閉じ込められた8人の高校生たち。
優等生、不良、クール、ギャル系、大人しい系・・・・・・
「にっがーい。何これ、砂糖入ってないの!?」
「言うなら、飲むなよ。男は黙って、ブラックコーヒー!」
・・・なんて会話に背筋に寒いものを感じながら読み進めていく中で、だんだんと垣間見える何者かの「悪意」。どこにでもいると思われた高校生たちにもそれぞれ深い悩みがあることや複雑な環境におかれていることが描かれて・・・やがてそれぞれが抱える「心の闇」を容赦なく突きつけられ、対峙して・・・それに耐え切れなくなったその時、この不思議な世界から一人、また一人と姿を消していく・・・・・・。
最初は高校生の日常会話に作者の妄想めいたものを感じて「サムいな・・・」なんて思ってたんですが、読み進めていくうちに徐々に違和感を感じ始め、一人目が姿を消したあたりからはもうヤミツキになってました。8人それぞれが個性豊かに描かれてるので感情移入しやすくて、それゆえに「次は誰が消えるの?!」「誰が最後に残るの?!」なんて、もうハラハラ。上下巻、京極夏彦クラスの分厚さなんですが、気付いたら土日丸々ずっっっと読んじゃってた。
それにしても、あの高校生くらいの年代って、ホントいろいろ悩んでたな。
特に人間関係のことは、けっこういろいろと。仲いい奴にちょっとそっけない態度をとられると、それだけで嫌われてるんじゃないか、何か気に障ることをしたんじゃないか、とか悶々と考えてみたり。小説の中で描かれる8人の高校生それぞれの「悩み」にも、自分自身や身近にいたクラスメイトたちの姿を思い出して「あぁ、分かるなー」とか「アイツはこんな感じで悩んでたのかなー」なんて。小説の中で、彼・彼女らの抱える悩みに対して、そこから解放させてあげるような明確な「答え」は提示されない、けれども思春期誰もが何かしら悩んで、答えを見つけ出せないまま、いつしか成長し、オトナになっていく・・・そんなもんなのかも知れません。
教室に並んだ40人分の机とイス。
窓から見える校庭。黒板とチョークの匂い。
休憩時間のざわめいた雰囲気。
チャイムの音と「ほれ、授業始めるぞー、早く教室に入れ!」なんて先生の声。
なんか、そんなガッコーの独特の雰囲気が心の中に蘇ってくる小説。
たまにはそんなことを思い出すのも、いいもんです。
by turtle1980
| 2008-02-15 11:59
| 本
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